ディズニープラスで独占配信された、雪降花(韓国JTBCドラマ:脚本ユ・ヒョンミ、演出チョ・ヒョンタク)の最終話についてです。
14話〜最終回まで一気に見た感想と見どころを印象的だったシーンから書いていきます。
権力争い・それぞれの奥さんもすごい存在感
権力者を裏で操っているのは、奥様方と言っても過言ではないくらい迫力があって野心家です。お金と権力だけに夢中になる大人は見ていていいものではないですが、コメディ要素があってクスっと笑えるところがあるから面白いです。
手の旦那さんを「あなたみたいな小物が偉そうに」と言ったり、言いたい放題です。
奥様方、導師に頼りすぎ
3億ドルを投資して、713ウォンを儲けようとしていたアン・ギョンヒの奥様(チェ・ミヘ)。
リンダが詐欺師だったことを知ったときの慌てぶりが面白かったです。
ABKパートナーズのVIPになった記念にもらったという、5カラッとのダイヤの指輪も偽物のキュービック(人工石)でした。
ウン・チャンスの奥様(ホン・エラ)に至っては、寮に13人になったら寮を爆破させるように言うウン・チャンスの奥さまもなかなかですよね。
導師のお告げに振り回される奥様たちも見どころ?です笑
アン・ギョンヒの変わり身のはやさ
アン・ギョンヒは、隙あらば権力の座につこう、いつかナムテイルの足を蹴ってやろうと機会を待っていました。
ナムテイルとカンチョンヤのマンションに突入して、カンチョンヤのスパイ部屋とナムテイルとカンチョンヤの2人のラブラブ写真を発見して、にんまりするシーンが面白いです。
カン・チョンヤがスパイだったことで、アン・ギョンヒから手錠をかけられたナム・テイル。
そのシーンのやりとりが面白かったです。
ハエとトラの話は面白かったですね。
ハエ叩きを持ちながら、アン・ギョンヒはナムテイルに言います。
「私をハエと言ったな。トラとハエが仲間になれるか?」の問いに
ナムは「ハエのがトラより強いんだぞ。ブーンと音を立てて向かってくるハエをトラは捕まえようとする。爪をむきだして自分の顔をひっかき、結局自分だけがキズだらけになるんだ。」
その返しに、アンは「あきれたやつめ」と言います。
「どのみち、私はハエじゃないか」と言ってナムテイルが座っている椅子を蹴飛ばします。
「違う、そうじゃないよ。【蝿(ハエ)の王】という小説もあるでしょう。ハエの王様。権力の魔王でございます!」
ハエは変わらないんだ、と、ここのくだり笑っちゃいました。
この後、奥さんからの電話で投資詐欺にあったことを知ってまた形勢逆転です。
アンはコード1のお金に手をつけたことをナムテイルに知られて、また形勢逆転です。その場でカンチョンヤに関する証拠は全て消しますと言います。
スホがお人好しすぎ
何度もギョクチャンに裏切られ殺されそうになってるのに、それでもなお同志と言い、一緒に脱出しようと必死に説得します。
組員たちを見捨てられないスホは、優しいというか、お人好しのように思ってしまいます。
北の権力争いに潜む秘密
チェスリョンとイム・ジロクがどちらもスホ絡みだったというのがびっくりでした。
国家保衛部の副部長でチュ同志の上司は、「チェ・スリョン」でした。
そのチェ・スリョンは、出世のために息子(イム・スホ:本名イ・テサン)を捨てた母親でした。
イム・ジロクがチェ・スリョンに見せた(贈った)、「我が子を喰らう・・とかいう絵」がめっちゃ怖かったです。
「私の息子イ・テサンは18年前に死んだ。首領様にお使えするために反動分子の夫を捨て子供たちとも縁を切った」とイムジロクに言います。
だから「イム・スホはイム・ジロクの子で、祖国を裏切り3億ドルの強奪に率先した反動分子だ。」として、その父であるイムジロクが責任をとれと言い放ちます。
そしてイム・ジロクの逮捕を部下に命じます。
「私を消そうと拾った子を刀に作り上げたのに、残念なこと。刺されても血も出ない」
と捨て台詞をはきます。
なんて残酷なストーリーでしょう・・。ちょっと涙もでないほど、スホに同情しちゃいました。
そこで慰めたのは、カン・チョンヤでした。(陰から見ているヨンロが切ない。)
カン・チョンヤの切れ物ぶり
最後の最後まで、安心して見られるカン・チョンヤ。
イ・ガンムの指示で尾行・監視・盗聴器をしかけたチャン・ハンナに気づいたねぇさん、かっこよくてスカッとします。
高級ファッションに身を包んでサングラスをしている姿、工作員の姿の黒ずくめのキャップの姿も様になっていてさすがです。
アジトで殺されかかるもうまい工作をして免れます。
寮からナム・テイルに無線連絡するときの喋り方も見応えがりました。
「3億ドルが入金された口座を持って寮にもどってきたの。ハニーが寮を爆破したらお金もなくなっちゃう。それでもいいならどうぞ起爆装置を押して。ハニー、アイラブユー」
と愛人カン・チョンヤの喋り方で、奥さんが見てる前で堂々と言いました。
スホへの恋
カン・チョンヤはまた寮に戻ろうとするイム・スホにこのお金があれば殺されないで済むとお金を渡しましたが、イム・スホは受け取りませんでした。
死んだギョクチャンとウンチョル、そして自分の家族を見てほしいと頼んみました。
カン・チョンヤは約束を必ず守ると言いながらスホに自身の本名を教えてくれました。
カン・チョンヤの本名はキム・ウネさんというんですね。日本語だとウメさんに近くてなんだか素朴なお名前のようですが、韓国ではどうなんでしょうか。
本名を知ると、なんだか親近感がわきますね。
3億ドルの口座の暗証番号は、雪山で夜を明かした日だそうで、スホがその日にちを覚えているのか?!疑問ですが、それくらいスホへの想いが強いんですよね。
第三国へ行ったら、という夢がなんとも平凡なことすぎて、可愛かったです。
ヘグムソン1号の正体に衝撃
この方、演技がうますぎます。寮の施設管理人、キム・マンドンさんがスパイだったんですね。
キム・マンドンは、カンチョンヤとスホの話(密航船の時間や場所など)をしっかりこっそり聞いてました(何か食べながら、不気味でした)。
スノードロップで一番驚いたシーンでした。(気づいている人はいたと思いますが私は気づかなかった)
おどおどした姿と、冷徹で鋭い目で拳銃をもつキムマンドン。
1人の学生がキムマンドンが無線を使って「イムスホら組員を排除。牡丹峰と帰れ。」と司令を出しているところを見てしまいました。
その学生を毒殺しようするシーンがハラハラ・どきどきで怖かったです。
チョン・ヘインの演技
スホは、銃を自分に向けたキム・マンドンに訴えました。
「革命的戦士らしく生きて幸せだったのか。息子に正体を隠すため、父親らしいこともできず、あなたは哀れな人です。かわいそうだ。もし生き延びても、私の未来の姿はあなたなのでは?死は恐れていませんが、ヨンロが危ない。ナムが現場を掌握しました。どうなるかはお分かりのはず。」
キム・マンドンはヨンロという言葉に揺れて、キム・マンドンがスホを殺すことを躊躇する間に、別の工作員と撃ち合って結局二人とも死んでしまいました。
このときのスホ(チョン・ヘイン)の演技が目で訴えかける感じでとてもよかったです。
ギョクチャンの死亡フラグ
イム・スホとカン・チョンヤは検問所の前で「顔が知られてるから」と工作員たちと二手に分かれました。
怪我をしたチュ・チャンチャン(キム・ミンギュ)とイ・ヒョンチョル(チャン・インソプ)が車で、検問所を通りました。そのうしろからキム・マンドンも任務を遂行するために追いかけていました。
スホが車を降りる時、「ギョクチャン、向こうで一杯やろう。」と声をかけると、「俺と飲んだら潰れるぞ。」と今までみたことのない穏やかな表情で答えました。
きゃー。
ここが死亡フラグでした。なんか嫌な予感しかなかったです。笑
先に到着して船を待っていたチュ・ギョクチャンとイ・ウンチョルは、結局キム・マンドンに殺されてしまいます。
二人はイム・スホとカン・チョンヤの恋愛や食べたいものについて笑って話を交わしている最中に突然キムマンドンの襲撃にあって、あっけなく命を失いました。
ケ・ブノクのお姉さんとスンヒ先生との関係
ケブノクのお姉さんとスンヒ先生は親友だったようですね。
スンヒ先生の婚約者の子供をブノクのお姉さんが身籠ったこと、戻ったら安企部に捕まり突然スパイにしたてあげられそうになりひどい拷問を受けて偽りの自白をするしかなかったこと、ブノクのお姉さんは安企部のアン室長に拷問されて自殺したこと、婚約者は拷問の後遺症で植物人間になったことなどが明かされました。
重い・・重いです。
イガンムとスホの友情?
14話の最初で、イ・ガンムが裏切る行為をして、スホが「南朝鮮のやつらは表では笑って裏で欺く卑怯者だ」と銃を向けるシーンがありました。
14話のボーナス映像では、ベルリン支社で現地視察に来ていたイ・ガンムが絡まれているのをスホが助けるシーンがありました。
過去にポーランドで2人は出会っていたんですね。
イ・ガンムは目隠しをされていたので、スホが命の恩人だということを知らなかったんです。
イム・スホとイ・ガンムはオ・ドクシムを救うために残っていたヨンロとスンヒ、ブノクを救うために寮の中に入っていきました。
安企部の人と銃撃戦になって、スホとイ・ガンムはお互いを生かそうと先に出そうとしましたが、イ・ガンムは結局スホの言葉通りヨンロを連れて行きました。
「お前が行くべきだ!」「お前が連れて行け。」という譲り合いがありましたが、イ・ガンムの「兄貴にしたがえ」にグッときました。
「兄貴(ヒョン)、兄貴が行くべきだ。ヨンロを連れて出ろ!」
ってシーンは間違いなく、スノードロップの見どころではないでしょうか。
結局、ヨンロはまたスホの元に戻ってしまうんですが・・。
スホの最後のシーン
結局学生たちとヨンロを救って、死んでしまいました。
まさか、あんな感じで終わるとは。結構背中打たれてひどかったですよね。
というか、生きて欲しかったです!!好きな人が目の前で撃たれるのを見るのほど辛いものはないですよね。
スホはヨンロを生かすために、ナムテイルに「3億ドルのスイスの秘密口座番号のパスワードを知ってるのは自分とヨンロだけだ」と伝えていたので、ヨンロは撃たれずに済んだんです。
スホは、死ぬ前にヨンロにカセットテープを渡して「どんなに辛くても生きろ」と言って最後を迎えました。
ヨンロは、最後に渡されたスホのテープに収められた彼の心を聞きます。
カセットテープの内容
ヨンロ
喫茶ローマで初めて会った時を思い出す。
崩れるマッチ棒の塔に手を伸ばす君をみたとき
実は、あの時から心惹かれていた。
もし俺が普通の若者だったら、君にデートを申し込んだはず。
そしたらきっと、恋人になってたよね。
遊園地に行ったり、映画を見たり、そうやって好きなだけ君と一緒にいたかった。
どうして俺はそばにいては行けない人になってしまったんだろう。
でも出会ったことを後悔してない。
冷え切った俺の心に花を咲かせてくれたヨンロ。
ありがとう。
そばにいなくても、俺は俺は、君を一生忘れない。
ウン・ヨンロ、愛してる。
あとがき
雪降花スノードロップの最終回がついに終わってしまいました。
最後のシーンで、一度も公開されなかったスホの心を知って、グッときました。
最後までヨンロを守ろうとするシーンがとても切なくて、イ・ガンムにヨンロと外に行くように言ったのは悲しかったです。
悲しい愛の話で胸が痛くなるシーンもありましたが、雪の中を突き抜けて咲く雪降花、感動も余韻が残るドラマでした。
韓国では色々問題になり、公開までに時間がかかったドラマでしたが、ほんとに良い作品でした。
ジスの演技も可愛くて、とっても上手でした。歌やダンスも上手で俳優デビューもして相当苦労していると思いますが、本当にすごいですね。
しかしジスとヘインくんがお似合いすぎてため息・・。
チョン・ヘインの公式インスタとか見ても、ジスが撮った写真ばかり投稿してて、本当に付き合ってるんじゃないかなって思っちゃいます。
本当にお似合いです。